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確率的には115円を視野に入れた動きに戻した印象

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 今週のドル円は113円台前半まで下落する場面がみられたが、週末に114円付近まで戻す展開となった。ただ、全体的には方向感のない展開で、月末相場で、来週にFOMCを控えていることもあり、それらに向けたポジション調整が中心だったと思われる。


 前回も言及したが、こういった局面で重要なのは下げないということだ。113円台前半まで下落したものの、下値がしっかりと支えられている。今週の値動きは見た限りでは、上値追いの流れは継続しているようだ。


 米企業決算の発表が続いているが、株式市場が堅調な推移をしていたこともドル円をサポート。決算については、高インフレやサプライチェーン問題、労働力不足などのコストを企業や消費者が吸収できているか注目されたが、これまで発表になった決算からは、懸念は示されるものの、何とか克服できそうな気配も示している。むしろ、アップルのiOSアップデート時のプライバシー規制強化によるSNS企業の広告収入への影響のほうが不安材料となっていたようだ。


 さて、下記の確率を見ると、先週は下値期待が高まったが、今週は上値期待を再び高めている。115円と112円に着目してみると、11月末までに115円に到達する確率は前週の53.5%から63.3%に上昇。一方、112円は53.9%から35.6%に低下した。今週は一時113円台前半まで下落したものの、週末には114円付近に戻したことで、再び上値に自信を深めたのかもしれない。


 確率的には115円を視野に入れた動きに戻した印象だ。


 来週はFOMCが最大の注目点だが、恐らく資産購入ペース縮小の開始をアナウンスしてくるものとみられる。具体的な期間は来年半ばまでで量的緩和拡大は終了というタイムラインが示される可能性が高い。また、FRBは、現在のインフレ上昇は一時的との見方を示しているが、その見方も継続するものと思われる。インフレ上昇が想定以上に深刻であれば、上記のタイムラインを縮小し、利上げを前倒しすれば良いだけのことで、現段階では慎重スタンスで正常化に入り、余地は残しておくことが得策であろう。感染が再拡大しないとも限らない。


 利上げについては、今回は触ることはなく、むしろ、12月のFOMCで変化を与えてくることが考えられる。12月はFOMCメンバーの金利予想(ドット・プロット)や経済見通しが公表され、タイミングとしては好都合だ。いずれにしろ、市場の期待が織り込むほどタカ派ではない可能性は留意される。


◆来週以降11月30日までに各ポイントを1度でも付ける確率

()は先週末

117円:15.6%(15.2%)

116円:33.7%(30.4%)

115円:62.0%(53.5%)

113.95円(週末終値)

112円:36.6%(53.9%)

111円:16.8%(30.3%)

110円: 6.3%(14.7%)


◆来週以降12月31日までに各ポイントを1度でも付ける確率

()は先週末

117円:31.6%(29.3%)

116円:49.6%(45.0%)

115円:72.4%(64.8%)

113.95円(週末終値)

112円:53.9%(65.8%)

111円:34.8%(45.8%)

110円:20.4%(29.5%)


※ドル円のオプション取引から算出


【各通貨ペアのトレンド】

()は前週

◆ドル円(USD/JPY) 

中期 上げトレンド継続

短期 ↑↑↑(↑↑↑)


◆ユーロ円(EUR/JPY)

中期 上げトレンド継続

短期 ↑↑(↑↑↑)


◆ポンド円(GBP/JPY)

中期 上げトレンド継続

短期 ↑↑↑(↑↑↑)


◆豪ドル円(AUD/JPY)

中期 上げトレンド継続

短期 ↑↑↑(↑↑↑)


◆ユーロドル(EUR/USD)

中期 下げトレンド継続

短期 ↑(→)


◆ポンドドル(GBP/USD)

中期 中立から上へトレンド変化

短期 ↑↑↑(↑↑)



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