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据え置き見通しが大勢も、物価上昇加速が警戒感~英中銀金融政策委員会(MPC)

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 本日21時に英中銀の金融政策会合(MPC)の結果が発表されます。政策金利については現行の0.10%での据え置き見通しが大勢となっています。


 昨日発表された11月の英物価統計では、物価上昇の加速が示されました。インフレターゲットである消費者物価指数前年比は、ターゲットの2%、許容上限である3%をはるかに超える+5.1%となり、2011年以来約10年ぶりの高水準を記録しました。


 前回10月分の時点で4%台に乗せていたこともあり、先月半ばの時点では今回のMPCでの利上げを織り込みにかかる動きが強まりました。しかし、ベイリー英中銀総裁やMPC委員でもあるピル・英中銀チーフエコノミストなどが、12月の利上げについて、「微妙なバランス」と表現。据え置きの可能性を強く示唆したことで期待感が後退しました。


 新型コロナウイルスの感染拡大がここにきて広がっていることや、オミクロン株への警戒感が背景にあります。英国では直近の一日当たりの感染者数が5万人を超えてきています(7日間平均値)。デルタ株による感染拡大が中心ですが、オミクロンの感染も広がり、死者も報じられる状況です。英首相はワクチンのブースター接種加速を示しました。今後は行動制限などへの警戒感も強まる状況となっています。


 また、直近の英指標のいま一つさえない結果も利上げに慎重な見方につながりました。特に今月10日に発表された10月の月次GDPは前月比+0.1%の伸びにとどまり、9月の+0.6%、事前予想値の+0.4%を大きく下回りました。同時に発表された10月の鉱工業生産や製造業生産高の冴えない数字も嫌気されています。


 ただ、欧州大手金融機関の中でも利上げ見通しを維持しているところが見られるなど、市場の見方は割れています。物価上昇に対する警戒感が日本はもちろん、米国などと比べても強い傾向があるだけに、利上げに踏み切る可能性はそれなりに残っています。


 見通しが分かれる分、利上げ、据え置きどちらに決まってもポンドの大きな動きにつながりそうです。なお、結果だけでなく投票の票数なども注目されるところ。前回は7対2での据え置きとなりました。据え置かれた場合でも5対4などの僅差となった場合、次回の利上げ期待が強まり、ポンド売りが抑えられるとみられます。



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