―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―

今週のドル円は110円を挟んでの上下動に終始した。方向感が定まらず、次第に膠着感が強まっている。今週はECB理事会が開催され、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)のもとでの債券購入は緩やかなに縮小する方針を打ち出した。FRB同様に出口戦略に一歩舵を切り始めている。
ただ、中銀は同時に慎重姿勢も強調しており、ラガルドECB総裁は、今回の措置は資産購入ペース縮小とは別の物といった趣旨に言及していた。
FRBもECBも、足物のデルタ株による感染の影響がどの程度なのか見計らっているのであろう。特に直近の米経済指標においては、財政刺激策の期限切れの影響もあって、その影響が色濃く出始めていることを示す弱い内容が相次いでいる。正常化には向かいたいが、ここで景気回復を腰折れさせてしまえば、中銀にとっては大失態だ。慎重なアプローチを選択しているのであろう。
それを反映してか、市場も先行きが見えなくなっているのかもしれない。デルタ株の感染拡大の影響がどの程度残るのか、サプライチェーン問題が依然根強くある中で、中銀の見立て通りに、来年にかけて足元のインフレが鎮静化して行くのか、判断を決めかねている状況のようだ。
さて、下記の確率を見ると、市場はドル円の行方に甲乙付け難くなっているようだ。108円と112円に着目すると、9月末までに108円に到達する確率は前週の25.8%から12.1%に低下した。一方、112円も13.3%から10.1%に低下している。108円が13.1%、112円が13.3%と確率的には概ね同水準となった。10月末までを見ても、108円が35.5%、112円が31.6%と、こちらも概ね同水準となっている。
「先行き不透明感が次第に高まり、方向感を見出せなくなっている」といった印象だ。
◆来週以降9月30日までに各ポイントを1度でも付ける確率
()は先週末
114円: 0.1%( 0.5%)
113円: 1.5%( 3.2%)
112円:10.1%(13.3%)
109.94円(週末終値)
108円:12.1%(25.8%)
107円: 1.8%( 7.2%)
◆来週以降10月29日までに各ポイントを1度でも付ける確率
()は先週末
114円: 5.1%( 6.2%)
113円:13.9%(15.0%)
112円:31.6%(31.3%)
109.94円(週末終値)
108円:35.5%(45.8%)
107円:15.7%(23.6%)
※ドル円のオプション取引から算出
【各通貨ペアのトレンド】
()は前週
◆ドル円(USD/JPY)
中期 中立継続
短期 →(→)
◆ユーロ円(EUR/JPY)
中期 中立継続
短期 ↑↑↑(↑)
◆ポンド円(GBP/JPY)
中期 下げトレンド継続
短期 ↑↑↑(↑↑)
◆豪ドル円(AUD/JPY)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑↑(↓↓)
◆ユーロドル(EUR/USD)
中期 下から中立へトレンド変化
短期 ↑↑↑(↑↑)
◆ポンドドル(GBP/USD)
中期 下げトレンド継続
短期 ↑↑↑(↑↑)
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