為替相場まとめ7月5日から7月9日の週

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 5日からの週は、リスク警戒の動きが広がった。新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大が、世界経済に再び不透明感を広げている。豪州や日本など行動制限措置を再導入する動きが相次いだ。英国では7月19日の大半の制限措置を解除する計画とジョンソン英首相が表明したが、市場では不透明感が広がった。米国をはじめとして主要国の債券利回りが上昇。株式市場は不安定な動き。原油相場も調整に押された。為替市場では円買いの動きが優勢となり、ドル円、クロス円が軟化した。そのなかではユーロが比較的堅調に推移している。ECBがようやく戦略見直しの内容を公表、インフレ目標を2%に引き上げるとともに、2%を挟んで上下の幅をもたせるシンメトリカル(対称的)のものに変更。気候変動も金融政策に加味するとした。緩和姿勢の強化の内容ではありが、事前報道などで市場は想定内と受け止めたようだ。ユーロには買い戻しの動きが広がった。週末にかけてはリスク回避の動きが一服、円安・ドル安方向へと調整が入っている。



(5日)

 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は早朝のオセアニア市場で一時111円台割れとなったが、すぐに値を戻した。ただ、上値も重く111.10台での推移が続いた。ユーロドルは1.1850台を中心とした狭いレンジでの揉み合い。先週末に米雇用統計のイベントをクリアして、次の方向性を探る展開となっている。加えて、このあとの米国市場が独立記念日の振り替え休日のため休場となることから、積極的な取引は手控えられている。総じて落ち着いた週の始まりに。


 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末の米雇用統計後のドル安の流れが再開した。ただ、この日はNY市場が米独立記念日の振り替え休日のため休場となる。米債動向などの手がかりに欠けており、欧州株や米株先物は積極的な売買は手控えられている。6月の一連の非製造業PMI確報値は、フランスとユーロ圏が速報値から上方改定される一方、ドイツは下方改定された。英国は上方改定された。ただ、ロンドン朝方からドル安の動きが広がっており、指標に対する反応は限定的だった。ドル円は111.20近辺が重くなり、ロンドン朝方に111円台を割り込むと、110.80近辺まで下押しされた。ユーロドルは1.1850近辺でサポートされると、高値を1.1880レベルまで伸ばした。ポンドドルは1.3810台から1.3860台へと上昇。クロス円はやや上値重く推移し、ユーロ円は131.55レベル、ポンド円は153.44レベルまで下押しされた。


 NY市場は、米独立記念日の振り替え休日のため休場。


(6日)

 東京市場で、ドル円は頭の重い展開。朝方は110.90台で取引を開始、その後は上値の重さに調整の動きが広がる。午前中には110.80割れ、午後には110.70台での推移。午後の豪中銀金融政策理事会では債券購入プログラムについて、現行の週50億豪ドルから週40億豪ドルに引き下げ、期間については9月から少なくとも11月中旬まで、その後については11月に決定とされた。3年物国債利回り目標の対象国債を従来通り24年4月にとどめたこともあり、発表直後の豪ドル買いの動きは限定された。しかし、振幅を経て次第に上昇の動きが優勢に。NZドルは朝方から買われている。景況感指数の好結果を受けて、早期の利上げ期待が高まったことが背景。


 ロンドン市場は、ドル売り先行後、ドル高・円高に転じた。序盤はドル売りが先行した。東京市場でNZドルや豪ドルが買われたことがドル売り圧力を波及させた。豪ドル/ドルが高値を伸ばす動きとともに、ユーロドルは1.19台手前、ポンドドルは1.39台手前まで上昇。クロス円もユーロ円が131円台後半、ポンド円が154円台乗せまで買われた。しかし、欧州株が下げるなかで米債利回りも低下、リスク警戒の動きに転じた。豪州やNZの中銀が出口に向かうとの見方が不安材料となる面もあったようだ。ユーロドルは1.18台前半、ポンドドルは1.38台前半へと下落し、安値を広げている。ユーロ円は131円付近へ、ポンド円は153円台前半へと下押し。7月の独ZEW景況感指数が63.3と前回の79.8から大幅低下し、ユーロの重石となった面も。英独の建設業PMIはいずれも上昇したが、市場は反応薄だった。ドル円は序盤に110.90台まで買われたあとは、売りに押されており、安値を110.68レベルまで広げた。 


 NY市場では、リスク回避の円高の動き。原油安、米国債利回りの急低下とリスク回避の雰囲気も広がる中、円高の動きがドル円を圧迫、ドル円は110.50台へと下押しされた。米非製造業PMI確報値が下方改定されたことや、米ISM非製造業景気指数が低下したことが嫌気された面も。また、日銀が来週の金融政策決定会合で2021年度の消費者物価見通しの上方修正を検討する見通し、との観測報道が流れていた。エネルギー価格上昇が背景にあるという。ただ、その影響は一時的と位置付けられるようだ。ユーロドルは下値模索が続き、1.18台前半に下落。ECB戦略見直しに関する特別会合が開催されている。市場ではPEPPの継続・延長が示唆される可能性との見方がでていた。ポンドドルは1.37台まで一時下落。ジョンソン英首相はイングランドでのソーシャルディスタンス(社会的距離)や人数制限に関する制限を今月19日から解除する計画を発表した。しかし、この計画は混乱を引き起こす可能性があり、ポンドを圧迫する可能性があるとの指摘も。


(7日)

 東京市場は、円高の動き先行。ドル円は前日海外市場でサポートされた110円台半ばを割り込んで、110.40近辺まで軟化した。日経平均の下げや、米株先物が一時下落したことが重石となった。ただ、米株先物が下げ渋り、ドル円は110.60台まで買い戻された。全般に値動きは鈍い。クロス円も同様の値動き。ユーロ円は130円台半ばから130.80台へ、豪ドル円は82.60台から83円近辺へと小反発。リスク警戒ムードだが、突っ込んだ円買いにも慎重だった。


 ロンドン市場は、ドル円に買い戻しが入った。東京午前に110.40近辺まで下値を広げたあとは、買い戻しの流れが継続。ロンドン時間には欧州株や米株先物が下げ一服、反発しており、NY原油先物も74ドル台後半へと反発。リスク警戒の動きが一服したことが円売り圧力に。ドル円は110.82レベルまで上昇。クロス円も堅調で、ユーロ円は一時131円台を回復、ポンド円も153円台を回復している。ドル相場はユーロドルが1.18台前半での揉み合いと方向感に欠けているが、ポンドドルや豪ドル/ドルなどはややドル安方向へと調整が入っている。この日発表されたEU夏季経済見通しでは21年と22年の成長見通しがともに引き上げられた。政府が東京に4回目の緊急事態宣言の方針との報道が流れているが、目立ったリスク回避の反応はみられていない。


 NY市場は、ドル買いが優勢。ドル円は東京からロンドン市場での振幅のあと、110円台後半での取引。米10年債利回りは2月19日以来の1.3%割れへと低下、原油相場も軟調。米株は前日付近での推移。ややリスク回避のムードがみられた。午後の米FOMC議事録では、予想以上に早く資産購入ペース縮小へ向けた進展が見られているものの、なお、基準には達していないと判断していることが明らかとなった。市場でのタカ派見通しを強める内容ではなかったようだ。ユーロドルは1.18台を割り込み、1.1780近辺まで下押しされた。ECBが明日、戦略見直し結果を発表すると伝わった。インフレ目標を2%とし、必要に応じてオーバーシュートを容認することで合意との内容。ユーロ相場は反応薄だった。ポンドドルは1.37台半ばまで下落。英国ではデルタ株の感染増加にもかかわらず、ジョンソン英首相は7月19日に残りの行動制限措置の大半を解除する方針とした。これが市場に不安感を与えたようだ。


(8日)

 東京市場は、リスク警戒の動きが広がった。中国当局の規制強化を懸念した香港株の下げや、東京での緊急事態宣言を嫌気した日経平均の下げに、リスク警戒の動きが広がり円買いの動きにつながった。ドル円は110円台後半が重くなり、午後には110.21近辺まで下落。クロス円も軟調。ユーロ円は130.10近辺、豪ドル円は82.20近辺へと安値を広げた。円が全面高に。午後に入って米10年債利回りが1.30%台へと低下したことがドル売り圧力となった。ユーロドルは1.18台を回復。


 ロンドン市場は、リスク回避の動きが強まり、全般に円高の動き。新型コロナウイルス変異種が世界的に感染を拡大させており、新たな行動制限措置が警戒されている。日本では東京で4度目の緊急事態宣言が発出された。欧州株は米株先物とともに大幅安に。ドル円は110円台割れ、ポンド円は152円台から151円ちょうど近辺へ、豪ドル円は82円台割れから81.50近辺へと下落している。ドル相場も対ユーロを除いて、全般にドル高方向に傾斜している。そのなかで注目されたECBの金融政策の戦略見直しは、中期的にシンメトリカルな2%インフレ目標へと変更された。また、気候変動を政策に加味するとした。市場の想定内の内容だった。ユーロ相場は事前に買い戻しの流れが優勢となり、ECB公表後も堅調に推移。ユーロ円はリスク回避とともに129円台へ下落したが、130円近辺へと下げ渋っている。対ドル1.18台半ばへ、対ポンドでは0.86近辺へと買われている。


 NY市場では、ドル円の売りが目立った。一本調子の下げとなり、109.60近辺まで一時下落。心理的水準の110円を割り込み、ロング勢の見切り売りが加速したようだ。米債利回りの低下と、米株安が同時進行。ダウ平均は一時500ドル超安となった。ユーロドルは買い戻しが優勢で、1.1870近辺まで上昇。一方、ポンドドルは下げ一服も1.37台で上値重く推移。対円や対ユーロでもポンドは軟調だった。ユーロ買いに関しては、ECBの戦略見通しが、前日に報じられた内容とほぼ一致したことで、ユーロ売りポジションが巻き替えられた面が指摘されている。一方、ポンドに関しては、英中銀がFRBほどはタカ派姿勢を支援していないことや、ジョンソン英首相の制限解除計画がデルタ株感染拡大のなかで疑問符を投げかけられていた。


(9日)

 東京市場で、ドル円が上昇。前日の海外市場で109.53近辺まで下落したあと東京朝方にかけては下げ一服となった。東京市場では109.80前後で売買が交錯したあと、上抜けての流れとなり午後には110円台に乗せている。米10年債利回りが1.345%近辺へと上昇する動きが後押しした。ユーロドルは1.1850近辺から1.1830近辺へとじり安の動き。ユーロ円はドル円上昇とユーロドル下落に挟まれての揉み合い。一時130円台割れも、すぐに130円台前半へと買い戻されている。日経平均は3日続落で引けたが、為替市場ではリスク回避の動きはみられず。


  ロンドン市場は、円売りが優勢。欧州株が反発、原油先物が上昇するなど前日に強まったリスク警戒の動きが一服したことが背景。序盤からドル円とクロス円が上昇し、ドル円は一時110.14レベルまで買われた。その後はクロス円は上昇を維持しつつも、ドル安の動きが優勢となり、ドル円は110円を割り込んでいる。それと同時にユーロドルは1.1860台、ポンドドルは1.3820台へと高値を伸ばしている。ユーロ円は130.50手前へ、ポンド円は152円近辺へと高値を伸ばしている。米10年債利回りは1.34%台へと上昇。いずれも前日のリスク回避動向の反動となっている。新型ウイルス関連などで特段の好材料もきかれていない。週末を控えた調整の面が強いようだ。


 NY市場でドル円は買い戻しが優勢となり110円台を回復。本日の市場は全体的にここ数日のリスク回避の雰囲気が一服。米国債利回りや原油相場が上昇しているほか、前日に売りが強まった米株式市場も買い戻しが強まった。そのような中でドル円にも買い戻しが出たようだ。



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