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今日のNZドル買い、市場が出口戦略に敏感なこと改めて認識

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 東京市場ではNZドル買いが広がっている。早朝から、オセアニアの複数の金融機関がNZ中銀の早期利上げ観測を示したと報じられたことが背景。早ければ11月にでも利上げの可能性があるという。NZドルという主要通貨のなかでは比較的小さいマーケットでもあって、過剰に反応した面もあるが、豪ドルを始めとした各主要通貨にも買いが広がっており、インパクトはあった。


 午後の豪中銀金融政策発表では、慎重姿勢を継続しつつも、債券購入プログラムの調整について言及した。豪ドルは当初の反応は限定的だったが、その後は各通貨に対して買いが優勢になっている。午前の相場の主役だったNZドルに対しても巻き返しの動きが入っている。各国中銀の動きに市場は敏感に反応している。


 足元では市場の地合いがドル高調整に傾いており、対ドルでの各通貨の買いの流れが出ている折でもあり、この後のロンドン・NY市場での動向が注目される。NZ中銀の最新の分析によると、コスト高を企業が抱え込むことができなくなり、消費財へのインフレ波及が警戒されているようだ。各国中銀ではインフレには一時的要因が強いとの見方が主流だが、ユーロやポンドなどその他主要通貨の取引にも心理的な影響を与える可能性はあり注意してみたい。


 インフレ面に着目すると、日本のデフレマインドは極めて根強く、日銀総裁からもその点は再三再四指摘されている。世界的なインフレ警戒のなかで、日本だけがガラパゴス状態となる可能性もあろう。この一面だけをみれば円安材料だが、ドル円相場はどうなるのか。このところのクロス円の下げが一服すれば、円安の流れに回帰する可能性も指摘しておきたい。


 この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツZEW景況感指数(7月)ユーロ圏小売売上高(5月)米非製造業PMI・確報値(6月)米ISM非製造業景気指数(6月)など。米経済指標は雇用統計後の主要経済指標としてあたらめて注目されそうだ。


 発言イベント関連では、デコス・スペイン中銀総裁、デギンドスECB副総裁、ビスコ伊中銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。また、きょうから最大8日までECB戦略点検に関する特別会合が開催される。インフレ目標の定義などについてヒントが得られるかどうか。



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