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手掛かり難の週明け、米欧金融当局者からヒント探る

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 週明けは目立った経済統計の発表は予定されていない。株式市場はやや上値が重い推移と冴えない。新型コロナウイルスで、感染力が強いデルタ変異種の感染拡大もしくはその懸念が英国をはじめとした各国で伝えられている。これまでワクチン接種率が高いことが経済再開期待を広げてきた諸国でも、ロックダウン措置が再導入される例がでてきている。きょうは豪州でそのような動きが報じられている。


 英国関連では、いろいろなニュースがでている。ハンコック英保健相が醜聞報道で辞任。ブレグジット後の移民政策の変更の影響で英物流業界が人手不足に陥っており、サプライチェーン問題で新たな物価上昇要因が懸念されること。米半導体大手が英半導体設計会社の買収計画を発表したことなど。ややポンド買いの思惑につながるやすいように思えるがどうか。


 為替市場では全般に円高やドル高の圧力がやや優勢。株式市場や原油相場などはリスク回避とまではいかないが、一段高の動きには調整が入りやすくなっているようだ。


 この後の海外市場では、米欧金融当局者らの講演やイベント参加予定が多い。デコス・スペイン中銀総裁、パネッタECB理事、ビスコ伊中銀総裁、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁、バイトマン独連銀総裁、デギンドスECB副総裁などECB当局者のイベント参加が相次ぐ。経済再開とデルタ変異種対応のバランスはどうか。


 米金融当局者の予定は、ウィリアムズNY連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、クオールズFRB副議長など。先日の米FOMCではメンバーらの金利見通しが利上げの前倒し実施を示唆していた。パウエル米FRB議長はその後の議会証言で慎重な姿勢を示しており、市場のショックを和らげた経緯がある。市場は、米金融当局者らの本音を聞くことに神経を集中することになりそうだ。

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