【これからの見通し】あすの2大イベントを控えて、市場の織り込み度合を観察

―本記事は情報拡散を目的に作成しています。ご紹介している文書は、各情報サイトおよび各企業様のホームページ等から引用させていただいています―


 先週末の米雇用統計発表を終えて、今週前半は方向感に欠ける取引が続いている。そのなかで、あす10日にはECB理事会と米消費者物価指数の2大イベントが予定されている。市場の思惑が強まるようだと、このあとの海外市場ではその方向へと織り込む動きが出てくるかもしれない。


 ECB理事会では、今回は目立った政策変更はない見込み。そのなかで、従来からの慎重な政策スタンスが強調されるのか、あるいは出口戦略に向けた下準備のようなものが示唆されるのか。見方が分かれている。インフレ目標についての表現については、シンメトリカルなものに変更されそうだが、今回はまだ時期尚早との見方が多い。この辺りについての総裁の言及も注目されそうだ。


 米消費者物価指数についてはインフレ指標の代表格であるだけに、市場の注目度は高い。PCEデフレータに比較すると高めの数字が出やすいとの指摘もあり、今回5月の予想は前月比+0.4%、前年比+4.7%となっている。食品やエネルギーを除いた数字では、前月比+0.4%、前年比+3.4%と予想されている。ちなみに、最新の4月PCEデフレータは前年比+3.6%だった。インフレの伸び次第では、来週の米FOMCの慎重姿勢にも影響を与える可能性も。


 このあとの海外市場で発表される経済指標は、南アフリカSACCI景況感指数(5月)、米MBA住宅ローン申請指数(4日までの週)、米卸売売上高(4月)、米卸売在庫・確報値(4月)、カナダ中銀政策金利など。


 カナダ中銀は4月会合で、国債購入は従来の週40億加ドルから30億加ドルに縮小した。国債購入のペース縮小は自体は予想通りだった。しかし、声明で「22年末までにスラックが吸収され、インフレの目標到達を見込む」としており、回復時期が従来の23年までないとの見通しから前倒しされた。カナダドル買いが強まった経緯がある。今回も声明内容の変更には気を付けたい。5月3日のカナダ中銀総裁のコメントでは、出口戦略には景気の完全な回復が必要、インフレが安定的に2%になるまで金利は据え置き、としており慎重姿勢を強調していた。


 その他の発言イベント関連では、米週間石油在庫統計、米10年債入札(380億ドル)などが予定されている。NY原油先物がしっかりと節目の70ドルを上抜けており、米在庫統計を受けた動向が注目される。